アプリ開発にかかる費用は?搭載する機能別の相場を徹底解説

2022年12月19日

今や私たちの生活とは切っても切り離せないスマートフォン。ビジネスにおいても、新たな顧客との接点や収益を生むチャネルとして、多くの業界でアプリサービスの開発が進んでいます。

私たちがスマホやタブレットなどの端末を使って利用するアプリを開発するためには、かなりの費用がかかります。アプリに搭載する機能は、機能別に費用相場が決まっているため、それをよく知った上で開発を行う必要があります。

この記事では、アプリ開発にかかる費用について、アプリに搭載する機能別の相場価格や、機能から相場を考える際の注意点についてご紹介します。

アプリの費用を決定づける要素とは?

アプリを開発するための費用は、アプリのジャンルや外注先の企業規模など、さまざまな要素に左右されるため、見積もりを取る前にどの要素で費用が左右されるかを頭に入れておく必要があります。

アプリの種類やタイプによって開発期間は変動しますが、その開発期間も開発費用を大きく左右する要素となっています。期間が伸びれば伸びるほど、エンジニアやプログラマーなどの人件費がかさみ、結果的にかなりの額に膨れ上がるでしょう。

一般的に、開発にかかる費用は「開発費用=人件費×開発期間」で算出されます。なお、人件費は関わるスタッフの役割やレベルによって変動します。

アプリの機能別|費用相場まとめ

アプリ機能の種類はそれぞれのデバイス設計において多面性があります。

まずはアプリのさまざまな機能のうち、11種類の機能と費用相場についてご紹介します。

ログイン機能

ログイン機能を開発する際にかかる費用は、20万円~40万円程度が相場となっています。また、一つのデバイス内部で設計されるシステムのみ開発することで流用できるケースもあるため、実装にかかるコストパフォーマンスはそう悪くない機能と言えるでしょう。

会員データの管理

会員データの管理には50万円~100万円程度の費用が相場となっています。

会員の数が多くなればなるほど費用は高くなるでしょう。会員データの管理を自社のみで行うのが難しい場合は外注することも選択肢に入れる必要があります。

メッセージの送受信機能

メッセージのやり取りやチャットなどの機能は、特にユーザーによって頻繁に使用される機能です。送受信機能の費用相場は20~40万円前後となっています。

決済機能

アプリの決済機能としては、「非接触IC決済」などが知られています。オプションデバイスやサーバーからの情報を取得する上でデータ処理が必要となるため、費用はそれなりに高くなります。

一般的にはコンビニ決済やクレジットカード決済、携帯キャリア決済といったシステムが完備されつつあるため、20~50万円前後の費用が相場となっています。

プッシュ通知機能

プッシュ通知はアプリからユーザーに対して何かお知らせすることがあるときに、通知内容をスマホの画面上に表示させる機能のことです。一般的な費用の相場には少しばらつきがあり、約10万円~100万円になります。実装の際に必要な設定がやや複雑となるため、プッシュ通知の開発経験が求められます。

既存のデータとの連携

まず、連携すべき既存の顧客データがない場合は、新規データベースを構築することとなり、その費用は50万円~70万円ほどが相場です。

一方、自社が持つ顧客データをアプリに連携させるケースでは、アプリに対応させるために既存のデータ構造の把握が必要となるため、新規データベース作成よりも費用は高くなる傾向にあります。

アプリのデザイン

アプリ内で行うデザイン作成の例としては、ロゴの作成やグラフィックデザインなどが挙げられます。

デザインにかけることのできる開発費用には幅がありますが、平均的な費用相場は10万円~100万円程度になります。実装する容量やデザインの規模などによって費用が大きく変動する点には注意が必要です。

位置情報機能

GPSなど、ユーザーの現在の位置情報を使用する機能の開発費用は、12~25万円が費用相場です。

以下でご紹介するナビゲーション機能などと組み合わせる場合は、追加で費用がかかることがあります。

位置情報を使ったナビ機能

GPSなどを使ってナビゲーションをする機能の開発相場は、単純にルートを示すのみのものであれば2.5~5万円程度になります。

ただし、独自のUIを作成したり、データ通信が必要となる場合は、30万円~40万円ほどの費用になる場合もあります。

SNSなど他社サービスとの連携

FacebookやTwitterといったSNSからログインできるようにする場合には、10万円~20万円程度の費用が相場です。SNSと連携をする、外部サーバーと連携をするといった機能を追加する場合は、これに5万円程度を上乗せした金額が必要となります。

縦横の切り替え機能

アプリを使用中に画面の縦横の向きを分析して、現在の向きに適した画面サイズに切り替えるための機能です。機能自体はシンプルですが、対応すべき画面サイズが増えるということでもあるため、テストに工数がかかります。画面にもよりますが、1画面につき1-3万円程度開発費用が必要であることが想定されます。

機能から相場を考える場合の注意点

アプリに搭載できる機能はさまざまな種類があり、種類ごとに相場は異なります。

以下では、機能から相場を考えるときの注意点についてご紹介します。

各機能の詳しい仕様をすり合わせる

まず注意しなくてはならないのは、各制作会社は、見積もりの時点では想定される作業量をもとに金額を算出しているということです。各機能についても、一般的な仕様をもとに工数を想定します。

ただし、同様の機能ひとつをとっても、詳細な仕様を踏まえると発生する金額が変わることもあります。そのため、その機能で具体的にどういったことを実現したいか明確にすることで、見積もり段階で算出される金額をより正確なものにする必要があります。

また、アプリの機能をゼロから開発するのではなく、他社のサービスと連携させることによってコスト削減につながるケースも多くあります。独自開発する部分を減らし、他社サービスとの連携に置き換えるほど、開発費用は下がります。決済機能であれば既存のシステムを使う、会員登録の際にはWebと統合するといった手法もあるため、アプリ側ではなくユーザーごとにアカウントを連携してもらう仕様などを使い、開発コストを抑えましょう。

対応するOS数によっても大きく変動

開発費用に関して「複数のOSに対応するアプリを開発するときは、単一のOSに対応するアプリよりも費用が多くかかる」という点も注意が必要です。一般的に、複数のOSに対応させるには複数の開発環境を用意しなければならず、それぞれのOSの言語にも対応する必要があるためです。

そのほか、OSの古いバージョンに対応させる際には別途料金がかかって開発コストが増えることにも注意しましょう。特にandroidに対応するアプリを開発するときは注意が必要です。機種の種類も多いため試験工数が増えてしまい、さらなるコストがかかる可能性があります。

なお近年では、クロスプラットフォーム開発の技術が進んできており、複数のOSに対応させるための費用増加を少なくできるようになってきました。

まとめ

ここまでアプリ開発にかかる費用について、搭載する機能別におおよその相場をご紹介しました。

アプリを開発するためにはかなりの費用が発生します。労力を無駄にすることがないよう、細心の注意を払って、アプリ開発を進めましょう。今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ後悔のない金額でアプリ開発を叶えましょう。

アプリの機能

Posted by syamamoto